Amazon Adsの新しい調査により、インドでのデジタルファーストブランドのブランド構築が重要な理由が明らかになりました
2024年10月9日 | 投稿者:Shaunakraj Deshpande、マーケティングマネージャー
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絶えず進化していて競争の激しいインドの販売環境において、ブランドは、注目を集め、消費者とのより深いつながりを築くための革新的な方法を模索しています。インド経済は、裁量支出の急増と相まって2、EUと米国の3倍のペースで持続的に成長しています1。新しい消費者カテゴリーやブランドが出現し、成長する絶好の機会が創出されました。
この現象のきっかけとなった1つの要因は、インド全土でデジタル採用が急激に増加したことです。これにより、アジャイルで費用対効果の高い、新しいクラスのデジタルファーストブランド(DFB)がオンラインチャネルを強力な出発点として活用することで、消費者に迅速にリーチしてはたらきかけることができるようになりました。しかし、これらのDFBが成長軌道を維持し、メインストリームブランドに移行しようと努力する中で、重要な要素が浮き彫りになります。それは、戦略的ブランド構築が不可欠だということです。
定義とエンゲージメント: インドでのDFBのブランド構築に対する2段階アプローチ
Amazon Ads Indiaの新しい調査によると、ブランド構築は、存在感を高めてオーディエンスとの長期的な関係を強固にしたいと考えているDFBにとって不可欠です。DFBの当初の成功は、デジタルプラットフォームを通じて進化する消費者のトレンドや好みを迅速に生かせたことが原動力だったかもしれませんが、その次の成長段階では、ブランド開発に対するより包括的かつ戦略的なアプローチが必要です。
インドでのDFBの効果的なブランド構築には、主に2つの段階があります。
- 定義: DFBは、自社の存在理由(ブランドの目的)とお客様が耳にする内容(ブランドストーリー)を定義する必要があります。ブランドの目的を早い段階で確立し、それに忠実であり続けると同時に、ブランドの進化とお客様のニーズに適応することが重要です。
- エンゲージメント: この2つ目の段階は、経験とコミュニケーションの一貫性に基づいています。DFBはエンゲージメントに関して、「ブランドが売上を構築する」または「売上がブランドを構築する」という2つの異なったアプローチを選択できます。
「ブランドが売上を構築する」アプローチ: 長期的な成功を促進するためのブランド構築の活用
インドの一部のDFBは「ブランドが売上を構築する」方法を選択し、ブランド構築を活用して長期的な成功を促進しています。競争の激しい市場において、強力なブランドは、最も認知度が高くて信頼できるブランドであるだけで消費者の心をつかむことができます。これは、早い段階でブランド構築とパフォーマンスマーケティングに対してバランスの取れたアプローチを取ることで達成できます。
たとえば、ジュエリーブランドのGivaは、2019年の創業以来、デジタル動画広告や有名人の推薦を通してオンラインでの存在感とブランドの構築に注力してきました。その後、Givaは2022年にオフラインの店舗にも拡大を図り、アウト・オブ・ホーム(OOH)広告を利用して地域のオーディエンスにリーチし、実店舗への来店者数を大幅に増加させました。オンラインブランドを構築するという戦略的な選択により、Givaは初めて売上を拡大し、20億インドルピーの企業になりました。
「売上がブランドを構築する」アプローチ: スケールアップとブランド構築への投資
対照的に、インドの一部のDFBは、まず売上を急速に増やし、その後ブランド構築に投資することでスケールアップしています。この戦略は、ブランドに強力な商品があり、パフォーマンスマーケティングと組み合わせると短期から中期の売上目標を達成できる場合に適しています。ここで時間をかけてブランド構築を図るには、各売上タッチポイントを獲得することが重要です。
プレミアムマットレスブランドのThe Sleep Companyは、このアプローチを行ったブランドの一例です。2019年に設立されたこのブランドは、オンラインストアと消費者直販(D2C)で並行販売を開始し、2022年にはオフラインの店舗にも拡大を図りました。同ブランドは、パフォーマンスマーケティングに重点を置き、散発的なブランド構築アクティビティ(売上の創出に重点を置く)を行い、商品の差別化に注力したことで、大幅なスケールアップの達成につなげるのに役立てることができました。
ブランド構築を成功させるための4段階アプローチ
同じDFBは2つと存在せず、成長の過程も異なります。しかし、DFBの調査によると、ブランドは各段階でさまざまな広告ソリューションを使用してオーディエンスとつながり、はたらきかけ、拡大を続けることができます。
- 商品市場への適合: ブランドは当初から、お客様のニーズを満たす商品の構築と継続に重点を置く必要があります。DFBはこの段階でオンラインストアを通じて効率的なオンライン販売チャネルを確立し、カテゴリー内のオーディエンスにはたらきかける必要があります。スポンサープロダクト広告は、ブランドの認知度を高めてお客様を商品詳細ページに直接誘導することで、幅広いオンラインストアオーディエンスに効率的にリーチする1つの方法です。
- 持続可能なニッチ: DFBはスケールアップするにつれ、ロイヤルティの高い顧客層との強いつながりを築くことを目指します。この段階で「ヒーロー商品」を見つけ、成功するニッチを確立しようとします。DFBは、スポンサーディスプレイ広告、スポンサーブランド広告、ブランドストア、ブランドフォローを利用して、リマーケティングによるオンラインストアに加えて消費者直販チャネルを構築できます。
- 商品イノベーター: この時DFBはお客様のニーズと行動を把握することで、対象とするオーディエンスを拡大します。ディスプレイ広告を含むデジタル売上タッチポイント全体で存在感を高めます。ブランドは、Amazon Liveを通じて動画広告およびブランドアンバサダーやインフルエンサーを利用し、関連性の高いオーディエンスにリーチできます。
- 主流ブランド: DFBは主流ブランドやカテゴリーリーダーになるにつれ、商品ポートフォリオ全体での一貫性とリーダーシップに重点を置きます。ブランドはオムニチャネルキャンペーンを利用できます。たとえば、デバイス広告や、MiniTVのプロダクトプレースメントおよびブランド統合を利用することで、ブランドはオンラインオーディエンスと感情的なつながりを築くことができます。同様に、革新的なオンパッケージ広告はオフラインのオーディエンスとのつながりにも役立ちます。そして、ブランドはグローバル展開を模索することもできます。
インドのデジタルネイティブ企業は、戦略的ブランド構築の力を活用することで、消費者環境において強力で持続可能な競争優位性を築き、即座に売上を伸ばすことができます。これは、長期的な成長を可能にし、業界の主要企業としての地位を確固たるものにする上で役立ちます。Amazon Adsは、デジタルに精通した消費者の間でブランドを構築することを目指すDFBのパートナーとしての役割を果たすことができます。
1 IMF Report on Real GDP Growth 2024 & World Economic Outlook Database
2 https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-02-25/india-s-household-spending-doubles-in-12-years-survey-shows