ガイド
ブランドエクイティ
それが何か、ビジネスにどのような影響を与えるか、どのようなメリットがあるか
ブランドエクイティとは、消費者の目から見たブランドの価値です。これは、お客様があなたの商品やブランドに対して行うすべてのやり取りの積み重ねであり、お客様が購入にいくら出費するかに表れます。
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Amazonを超えてリーチを広げ、ブランドや商品を新しい潜在顧客にアピールしましょう。
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ブランドエクイティとは?
- 提供しているものやビジュアルにお客様がどの程度精通しているか
- ブランドがお客様にどう感じさせるか
- 提供するものの品質
- ブランド、商品、そしてサービスに関する他の人の意見
- ウェブサイトやカスタマーサービスチャネルなど、利用可能なすべてのタッチポイントを通じて交流し、お客様がポジティブなブランド体験をしているかどうか
ブランドエクイティはなぜ重要か
ブランドエクイティが重要なのは、それが利益に直結するからです。ブランドの全体的な評価と財務的価値に織り込まれるのは無形資産です。
「お客様は常に正しい」という言葉を聞いたことがあるでしょう。 これが真実であるかどうかにかかわらず、確かなことが1つあります。 ブランドに対するお客様の認識によって、商品やサービスを意識的に購入して今後リピートしてもらえるのか、それともランダムな1回限りの購入になるのかが決まります。最も重要なこととして、購入者が購入にいくら使ってくれるか、そして商品の値上げを許容してくれるかどうかが決まります。
マイナスのブランドエクイティとは?
ブランドエクイティがマイナスになるのは、ブランドから連想されるものやブランド体験がお客様の間で好ましくないものになった場合です。これは、商品やサービスの不良、倫理に反するビジネス慣行、カスタマーエクスペリエンスの悪さ、時代遅れのブランドの位置づけ、悪い評判など、さまざまな要因から生じる可能性があります。
ブランドエクイティがマイナスになると、顧客ロイヤルティの低下、新規顧客の獲得の困難、ブランド認知度の低下など、壊滅的な影響が及ぶ可能性があります。また、ブランドが新商品をうまく発売する妨げになる可能性もあります。
マイナスのブランドエクイティを克服するには、根本原因に対処し、ブランド連想をポジティブに再構築する包括的な戦略が必要です。これには、消費者の信頼とブランドの認知を回復するために、商品の改良、顧客サービスの強化、リブランディングの取り組み、効果的なマーケティングキャンペーン、ソーシャルメディアチャネルの強化などが含まれます。
ブランド管理チームは、さまざまなマーケティング指標と注目すべきパフォーマンス指標(KPI)を通じてブランドエクイティを綿密に検討し、マイナスの傾向を早期に特定し、潜在的な損害を軽減するための積極的な対策を講じる必要があります。
結局のところ、ポジティブなブランドエクイティを維持することは、長期的な成功に不可欠です。
ブランドエクイティとブランドの認知の違いとは?
ブランドエクイティとブランドの認知は密接に関連していますが、概念は異なります。ブランドの認知とは、ブランドが消費者の間でどれだけ親しみやすく、認知されているかを指します。大事なのは認識と想起です。一方、ブランドエクイティには、ブランドの認知だけでなく、体感できる品質、ブランドロイヤルティ、連想、ブランドの全体的な価値などの他の要素も含まれます。ブランドエクイティとは、消費者の認識や体験に基づいてブランドが持つ有形・無形の価値です。
高いエクイティを獲得できれば、ブランド名を活用してお客様を維持し、新商品の発売戦略を成功させ、同業他社と比較してより高い価格設定を導入することができます。ブランドエクイティの測定には、ソーシャルメディアエンゲージメント、ブランド管理の有効性、顧客満足度などのマーケティング指標と注目すべきパフォーマンス指標(KPI)を確認して、ブランドの価値とエクイティを長期的に定量化することが含まれます。
ブランドの認知は重要な基盤を築きますが、真のブランドエクイティを育むには、現在および将来のお客様との質の高い交流に基づく包括的なブランド構築戦略が必要です。
ブランドエクイティの5つの要素とは?
ブランドエクイティを推進する5つの重要な要素は、ブランドの認知、ブランド連想、体感できる品質、ブランドロイヤルティ、その他の独自のブランド資産です。これらの要因が組み合わさって、ブランドの全体的な価値と影響力が決まります。
ブランドの認知
ブランドの認知は基盤であり、消費者が商品カテゴリー内でブランドをどれだけ認識し、思い出すことができるかを表します。認知度が高いと、購入時にお客様がブランドを検討し、選択しやすくなります。有料広告、ソーシャルメディアキャンペーン、一貫性のあるクリエイティブアセットなどのマーケティング戦略を採用することで、ブランド認知度を高めることができます。
ブランド連想
ブランド連想とは、買い物客の頭の中でブランド名に結び付く有形または無形の属性を指します。ロゴ、有名人の推薦、品質や革新などの重要な価値を中心とした位置づけなどが含まれます。強固で好意的なブランド連想は、認知度を高め、ブランドを差別化するのに役立ちます。
体感できる品質
体感できる品質は、ブランド全体の卓越性に対するお客様の主観的な評価を反映します。体感できる品質は、期待される楽しみ、見返り、価値と同一視されることが多いため、これによりブランドエクイティが形作られます。体感できる品質をポジティブに育むには、デジタルと従来の両方のチャネルを通じた効果的なマーケティングと、卓越したカスタマーエクスペリエンスを提供することが不可欠です。
ブランドロイヤルティ
ブランドロイヤルティは、長期にわたって繰り返し購入することで示される、ブランドに対するお客様のコミットメントの尺度です。ロイヤルティの高いブランド支持者は、価格変更や同業者のプロモーション活動にあまり敏感ではない傾向があります。ロイヤルティプログラム、カスタマーエンゲージメント、そして常に期待に応えることは、ブランドロイヤルティの構築に役立ちます。
その他の独自ブランド資産
ブランディング要素、特許、商標、コスト構造、製造能力など、その他の専有ブランド資産もブランドエクイティに影響します。これにより、類似のブランドが簡単に真似できない方法で、他から目立つようになります。
ブランドエクイティのメリットとは?
強力なブランドエクイティは、収益にプラスの影響を与える多くのメリットをもたらします。ブランドエクイティの5つの要素を戦略的に改善することで、ブランド価値を高め、価格設定の柔軟性を高め、業界やカテゴリー内での商品の認知度を高め、新商品の成功を促進し、主要なマーケティング指標を大幅に改善することができます。
- お客様は、高品質で自分の価値観に合っていると感じるブランドにもっとお金を払う傾向があります。この価格決定力は、収益とブランドエクイティをさらに高めるのに役立ちます。
- ポジティブなブランドエクイティは、マーケティング活動の効果と効率を飛躍的に高めるのに役立ちます。ブランド認知度が高く、好意的な連想が得られると、マーケティングやソーシャルメディアキャンペーンに対する共感が高まります。
- ブランドエクイティが強力なら、ロイヤルティと支持が高くなり、顧客解約率が下がります。ロイヤルティの高いお客様は口コミを通じてアンバサダーとして行動し、無料のプロモーションを生み出してくれます。場合によっては、ソーシャルメディアへの投稿やレビューという形でユーザー生成コンテンツを無料で提供してくれることもあります。これにより、ブランドはそのカテゴリーで頼りになるプロバイダーとして確固たる地位を築くことができます。
- ブランドエクイティは、ネガティブな報道や商品問題に対する緩衝手段となります。事業運営には挫折や失敗が伴うものです。これらの失敗を適切に管理すれば、ブランド名に感情を込めて投資しているお客様の購買意図に与える影響は少なくなります。
- ブランドエクイティが高いと、ブランドが認識している価値や可能性に基づいて、従業員からパートナーまで、ステークホルダーの支持を高めることができます。これにより、ビジネスの成長イニシアチブを推進するリソース、コラボレーション、相乗効果を引き出すことができます。
- 最も重要なのは、強固なブランドエクイティにより、「ブランドハロー効果」を活用してビジネスをシームレスに成長させることができるということです。 買い物客は、自分が知っていて信頼している既存の商品から、同じブランドの新しく発売された商品に、肯定的な認識や連想が伝わる傾向があります。高い評判は、新商品の発売や新しいカテゴリーへの拡大に伴うリスクを軽減するのに役立ちます。
強力なブランドエクイティは、複合価値と成長機会をもたらします。これは収益の増加につながり、イノベーションやさらなるブランド構築活動に投資できるようになり、ポジティブで強化するループが生まれます。サービスを革新して強化するにつれて、エクイティが強化され、より多くのお客様を引き付け、さらなる成長が促進されます。
ブランドエクイティの例
事例
Nespressoは、厳選されたコンテンツやビジュアルを通じて、高品質の商品、持続可能性の価値、ブランドアイデンティティにスポットライトを当てた没入型のデジタルストアフロントを構築することで、ブランドエクイティを強化しました。マルチチャネルのブランド一貫性を維持することで認知度が高まり、定期的な更新により関連性が継続し、お客様との感情的なつながりが深まりました。
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ブログ
Martha Stewartブランドは、ブランドの家庭用品、レシピ、ライフスタイルコンテンツに焦点を当てた専用デジタルショップ「The World of Martha」を立ち上げ、エクイティを強化しました。この一元化されたリンク先によって、お客様は調理器具や寝具などのカテゴリーにわたるMartha Stewartの好みと専門知識に浸ることができ、象徴的で野心的なブランドアイデンティティが強化されました。
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事例
すっきりした生活スタイルのプロバイダーであるClearSpaceは、「少ないほど良い」という理念に沿った商品セレクションを厳選することで、ブランドエクイティを高めました。ライフスタイルのイメージ全体で持続可能で機能的なデザインを強調することで、シンプルさを求める意識を持った消費者が集まる場所としてのClearSpaceのブランドアイデンティティが強化されました。インスピレーションを与えるコンテンツを通じてミニマリストの美学を一貫してプロモーションすることで、お客様とのつながりが深まりました。
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事例
男性用セルフタナーブランドのBro Gloは、スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告を活用して新規顧客にリーチし、これまで配信を受けていないオーディエンスのブランドの認知を高めました。商品リストの最適化、キャンペーンのテスト、広告パフォーマンスの測定という戦略的アプローチは、ポジティブな結果とブランド認知度の向上につながりました。
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ブランドエクイティを改善する方法
ブランドエクイティはビジネスの成功に欠かせない要素であり、その改善に継続的に取り組むことが不可欠です。ビジネスオーナーまたはマーケティング担当者は、次の5つのステップに従うことでブランドエクイティを高めることができます。
ステップ1: ブランドストーリーテリング戦略を実施する
リーチしたいオーディエンスの共感を呼ぶ説得力のあるストーリーを作成し、マーケティングキャンペーンから商品パッケージまで、あらゆるお客様とのタッチポイントにブランドストーリーを浸透させましょう。ストーリーを広めるために、動画、画像、没入型体験など、さまざまなストーリーテリング媒体を使用することを忘れないでください。
ステップ2: チャネルやコミュニケーション全体で一貫したブランドメッセージとビジュアルアイデンティティを確保する
ブランドの個性や専門知識、商品のユニークなセールスポイントを紹介する本物のコンテンツを作成しましょう。このブランディングへの一貫したアプローチにより、消費者は日々遭遇する多数のブランドメッセージの中で、あなたのビジネスや商品を簡単に認識することができます。
ステップ3: 目的主導型のマーケティングを取り入れる
お客様との感情的なつながりを築くために、理念に基づくマーケティングキャンペーンを実施しましょう。人々が時間を過ごすあらゆる場所で、新しいオーディエンスとつながるためのキャンペーンを通じて、倫理的で持続可能な実践への取り組みを示しましょう。これにより、より多くの潜在的な新規顧客の中でポジティブな認識を築くことができます。
ステップ4: 顧客フィードバックループを実装し、顧客の困っている点に積極的に対応する
商品の出品時に使用するキーワードから返品ポリシーまで、あらゆるタッチポイントで、あらゆる方法でカスタマーエクスペリエンスを継続的に革新し、改善します。これにより、消費者の心の中でポジティブなブランド連想が強まります。
ステップ5: インサイト主導のブランド管理を取り入れる
ブランドの認知調査、顧客満足度スコア、ブランド関連の成功指標など、さまざまな方法でブランドエクイティを定期的に監視します。これらのインサイトを活用して、ブランド戦略を練るだけでなく、新商品の発売に対する関心度も把握できます。
Amazon Adsが強力なブランドエクイティの構築に役立つ5つの方法
価値ある永続的なブランドを作るには時間と専念することが必要ですが、小さな一歩でも大きな結果につながる可能性があります。現時点ですべてのリソースがない場合でも、がっかりしないでください。自分がコントロールできる部分に集中することで、進歩を遂げることができます。
Amazon Adsの支援を受けて、今すぐ始められることは次のとおりです。
- 商品が表示されるようにする: 数回クリックするだけで買い物客の行動や購入過程を深く理解して広告キャンペーンを作成し、検索結果の一番上などの目立つ場所に表示できます。これにより、買い物客があなたの販売しているものの類似商品を探しているときに、あなたのブランドが最初に思い浮かべるブランドとなり、それぞれのカテゴリーへの足がかりを築くのに役立ちます。スポンサープロダクト広告キャンペーンに追加された、Amazonストアで最近発売された商品の売上は、181%増加しました。1
- トラフィックの多いショッピングイベントのメリットを活かす: スポンサーディスプレイ広告などの広告ソリューションを通じて、Amazon以外にもリーチを拡大し、特にトラフィックの増加が見込まれる主要なショッピングイベント前の時期に、サードパーティのサイトやアプリを通じてブランドや商品を潜在的な新規顧客にアピールすることができます。 世界中で調査対象の買い物客の87.8%は、ブラックフライデーとサイバーマンデーの期間に、Amazonストアまたはサードパーティサイトで商品を購入する前に、商品について調査したと回答しています。2 すべてのお客様がブランドと初めて出会ったときにコンバージョンにつながるわけではないことを覚えておいてください。時間をかけて育成し、リマーケティングできるオーディエンスを構築することに重点を置きます。
- 大勢の中でも目立ち、ハロー効果を生み出しましょう: 買い物客の目を引くには、スポンサーブランド動画広告フォーマットが最適です。また、動画ビルダーなどのクリエイティブツールを使用すると、数回クリックするだけで、注目を集めるプロ並みの動画を無料で作成できます。最も売れている商品をリッチメディアや動画広告フォーマットでプロモーションすることで、新しいお客様を引き付け、ハロー効果を活用できます。つまり、あなたの人気商品とのポジティブな連想がブランド全体に波及し、関連商品への関心が高まり、魅力的なクロスセルの機会が生まれます。
- お客様との強いつながりを築き、リピート購入の促進に役立てる: 1つの商品ではなく、すべての商品を1か所で紹介することで、お客様とのつながりを強化できます。 ブランドストアにより、臨場感あふれるストアフロントを無料で作成でき、スポンサーブランド広告を利用すると、人目を引く広告で閲覧者を購入者に変えることができます。 ブランドストアとスポンサーブランド広告を一緒に活用すれば、成功する広告戦略になります。買い物客はストアフロントを訪れ、購入先のビジネスについて詳しく調べます。これは、あなたが誰であるかを紹介し、買い物客があなたとつながるために何度も訪れるようなスペースを作るチャンスです。
- ブランドエクイティの定量化: キャンペーンレポートを使用すると、理解しやすく、検索結果上部のインプレッションシェア、ブランド新規顧客指標、リピート購入、ビューアブルインプレッション、ブランド検索などの関連指標を通じてブランドエクイティを定量化できるので、情報に基づいたマーケティング上の意思決定を行うことができます。このインサイトを使用してブランド健全性指標を測定し、ブランドの認知とカスタマーエンゲージメントが時間の経過とともにどのように変化するかを確認できます。
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スポンサー広告により、ブランドの認知と商品の露出を高めるのと同時に、世界中のAmazonで売上を伸ばして規模を拡大することができます。
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– Joe Fisher氏、Brandvault
ブランドエクイティは、ビジネスの成功を後押しするうえで計り知れない力を持っています。戦略的なアプローチと適切な広告ソリューションがあれば、ブランドを新たな高みへと高め、新旧を問わずお客様との長く続くつながりを築くことができます。
ご利用経験が限られている場合は、お問い合わせいただき、Amazon Adsが管理するサービスをリクエストしてください。最低予算が適用されます。
1 Amazon Internalデータ、グローバル、2021年1月~2022年9月。最近発売された商品とは、過去90日以内に在庫に追加され、かつスポンサープロダクト広告対応としてマークされている商品を指します。増加率とは、スポンサープロダクト広告キャンペーンの最初の4週間における、キャンペーン開始前の4週間と比較した売上増加率の中央値です。
2 Kantar、グローバル、2022年。2021年第4四半期のショッピングイベントで買い物をし、2022年にも購入を計画している調査回答者3,507人。