1年が経過した今、Amazon AdsのリーダーたちがPrime Video広告の将来について語る
2025年1月8日 | 投稿者:Justin Kirkland、シニア編集マネージャー
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Amazonは2024年1月、Prime Videoに広告を導入し、マーケティング担当者たちにオリジナルシリーズや映画を含むプレミアムコンテンツ全体で広告を掲載する機会を提供しました。
このサービス開始により、Prime Videoは瞬く間に世界最大のプレミアム広告対応のストリーミングサービスになりました。Prime Videoの広告掲載による月間平均リーチは、米国では1億1,500万人を超え、世界では2億人を超えています。Amazonは、お客様中心の一連の商品提供、効果測定ソリューション、革新的なアドテックを駆使して、ストリーミングオーディエンスに関連性の高い広告体験を生み出すと同時に、ブランドの認知度からコンバージョンに至るまで、フルファネルで測定可能な成果を広告主様に提供することを目指しました。
Prime Video広告担当副社長Jeremy Helfandとグローバル動画広告担当副社長Krishan Bhatiaに、Prime Video広告の最初の1年と2025年の展望について聞きました。
このサービス開始は、AmazonとPrime Videoにとって大きな優先事項でした。Prime Videoのリリースに広告を取り入れることになったきっかけは何でしたか。
JEREMY HELFAND: 新規と既存の広告主様の両方にとって、そして視聴者にとっても真にウィンウィンのメリットをもたらす機会がありました。広告の導入により、Prime Videoが魅力的なコンテンツへの投資を継続できるだけでなく、お客様のお気に入りの番組をより幅広く、より掘り下げて提供する方法も見えてきました。
KRISHAN BHATIA: Amazon Adsでは、ファーストパーティストリーミング、ショッピング、ブラウジングシグナルを活用した強力なアドテックソリューションを提供しています。これにより、広告主様はストリーミングキャンペーンの計画段階およびアクティベーション段階で広告効果を容易に高めることができます。Prime Videoに広告を掲載することで、市場における差別化を図り、プレミアム広告ソリューションを提供することができました。
広告ベースのストリーミング業界の現状についてどう思いますか。 広告掲載型ストリーミングは広告環境にどのような影響を与えていますか。
KRISHAN BHATIA: 今年は非常に重要な局面を迎えています。現在、米国ではTVや動画の視聴のほぼ50%がストリーミングサービスで行われています。1 これはストリーミングTVにとって明るい未来です。この先は業界の健全な成長が期待できるからです。広告主様は、視聴者が集まる場所となっているストリーミングTVコンテンツ体験に投資したいと考えています。
JEREMY HELFAND: TVコンテンツの視聴方法は根本的に変わりましたが、広告は変わっていません。Prime Video広告により、ブランドにとってより関連性が高く、より機能的で、より統合された体験を提供できる可能性があります。これにより、広告パートナーの費用対効果を高めることを目指しています。とはいえ、広告なしの体験を希望するお客様には、お望みの体験を作り出すことができるように広告なしの価格帯も用意しています。
断片化された広告掲載ストリーミング環境においてPrime Video広告はどのように差別化を図っていますか。
JEREMY HELFAND: 当社のプレミアムコンテンツのポートフォリオには、スケールの大きなオーディエンスとリーチの組み合わせが含まれています。それを何兆ものファーストパーティシグナルと組み合わせることで、お客様が何を視聴し、何を購入しているのかを独自に把握できます。これにより、広告主様はアドテックをフルファネル方式で活用してファーストパーティシグナルに対して積極的に行動を起こす機会が生まれ、当社はストリーミングTVで広告が進むべき方向をリードする立場に立つことができます。お客様の観点からは、この差別化を活用して、より関連性が高く、中断の少ないストリーミングTV視聴体験を実現することを目指しています。
KRISHAN BHATIA: 広告主様はプレミアムコンテンツがどのようなものかを知っており、当社の消費者インサイト、広告商品、統合の機会を、広告主様がリーチしようとしているオーディエンスと深く結びつけることができれば、当社は差別化されたストリーミングサービスとしての地位を確立できるができます。これこそが芸術と科学の融合です。視聴者とブランドとのより深いつながりを促進するスポンサーシップの機会から、お客様に関するインサイトと視聴者や行動に関するインサイトをセグメントに活用できるクリーンルームまで、当社はマーケティング担当者をファンお気に入りのシリーズ、映画、ライブスポーツとより深く結び付けることができます。
昨年のアップフロントプレゼンテーションのステージでリーダーシップが議論した主なメッセージは、Amazon広告のフルファネル機能でした。Prime Video広告は、お客様がそのニーズを満たすのにどのように役立ちますか。
KRISHAN BHATIA: Amazonは長年にわたり、ストアにおけるリテールメディア広告のリーダーとしてブランドに即効性のある広告を提供してきました。ブランドを構築したからといって、必ずしも衝動買いやストアの売上に直結しないことは分かっています。今では、Prime Video広告によって、リテール提供の幅を広げ、独自の方法でトップオブファネルのブランド認知度を高めることができます。テレビを通じてパフォーマンスの効果測定とブランドの認知度測定の両方を大規模に行うことができる企業は多くありません。
お客様に適切な広告体験を提供するにはどうすればよいでしょうか。 広告フォーマットは体験にどの程度影響しますか。
JEREMY HELFAND: 広告サービスを開発する際には、私たちはまずお客様を第一に考えます。関連性を高め、中断を減らし、ブランドがコンテンツにより深く溶け込むのに役立つ方法に注力します。リビングルームで現在利用できる機能が拡張されたことを考えると、広告フォーマットの見直しは、これを達成する1つの方法となります。お客様がお気に入りの番組を視聴しているときや広告を体験しているときに、お客様からリアルタイムでシグナルを取得することも含まれます。
KRISHAN BHATIA: ショーケースカルーセル広告やインタラクティブ一時停止広告を含む4つのインタラクティブフォーマットの提供を開始し、Jeremyのチームと協力して、毎年新しいプロダクトイノベーションのサービス提供を継続しています。
インタラクティブ動画についてですが、先ほど伺った広大なリテールネットワークを考慮すると、ブランド向けのAmazonのショーケース広告にはどのような力がありますか。
JEREMY HELFAND: Prime Videoのショーケース広告の最も強力な点は、お客様が商品をカートに入れて購入できる、またはリモコンをクリックするだけでブランドの詳細を確認できるというシームレスさにあります。これはAmazonならではです。私たちは、オーディエンスがTV画面からモバイルデバイス、そしてショッピングカートに移動できる、スムーズな体験を提供することに重点を置いています。
最後に、Prime Video広告はストリーミング時代の広告をどのように革新していますか。
KRISHAN BHATIA: 私たちは、商品提供、効果測定ソリューション、アドテックにわたって、お客様のためのイノベーションを一貫して開発しています。その一部として、消費者が何を採用し、何がブランドの共感を生み出すかを確認するためのテストと実験を予定しています。それを世界規模で、また複数の国際市場で行えるのは、他のどの企業にもできないことです。私たちは広告掲載ストリーミングTVがどのようなものかを、当社のあらゆる活動・行動を通じて明確にしてゆきたいと考えています。
JEREMY HELFAND: イノベーションはAmazonの根幹であり、Prime Video広告にも及びます。TV広告を民主化する絶好の機会があります。つまり、さまざまなチャネルや経路でAmazonのオーディエンスにアクセスし、エンタープライズから中小企業まで、Prime Videoのあらゆる規模の広告主様に説明可能な広告体験を提供することです。私たちは、スポンサーシップからブランド統合まで、あらゆるフォーマットと体験を提供し、広告主様がインサイトと効果測定を活用してフルファネル広告を配信できるよう支援することに努めています。また始まったばかりです。
1 Nielsen Gauge、Magna、GroupM、Industry Estimates