Amazon Adsの科学分野の人材獲得リーダーであるNatalieの紹介
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ボストンを拠点に技術者の採用と役職候補者の採用を専門とする人材獲得リーダー、Natalie Matushevskyをご紹介します。Natalieは現在、Amazonの科学分野の採用責任者を務めており、Amazon Ads、IMDb、デバイス&サービスにおいて経験豊富な人材の確保に注力しています。Amazonにおいて、Natalieは、初期のコンセプト段階から本格的な開発まで、新製品の開発をサポートする人材の採用において複数のチームを支援してきました。
Natalieは、Amazon Adsが科学者にとって革新し成長する刺激的な場所である理由について、独自のインサイトを提供しています。このインタビューでは、科学者が行う仕事、面接に対する候補者の心構え、Amazon Adsにおける科学分野の職種を設定する文化について、Natalie自身の見解を語ります。
どのような点で科学分野の仕事においてAmazon Adsは他の組織と一線を画していると言えますか?
Amazon Adsを際立たせているのは、科学者が広告主や消費者と密接に関わっている点だと思います。科学者が抽象的な問題に取り組む他の大手テクノロジー企業とは異なり、Amazon Adsの科学者の仕事はブランドとお客様とのつながりに直接影響します。自費出版の著者がオーディエンスを見つける支援から、HyundaiやMartha Stewartといったブランドなどの大企業向けキャンペーンの最適化まで、さまざまな課題に取り組むことができます。
科学者がAmazon Adsに参加する場合、どのような種類の問題に取り組む可能性がありますか?
Amazon Adsの科学者が解決しようとしている課題は、常にお客様を中心に置いたものです。お客様に喜んでいただくため、新しいまたは強化されたプロダクトに対応することを目指しています。これは科学そのものに限ったことではないと思います。「Customer Obsession」は、Amazonで働く全員にとって一貫したミッションであり、私たちのDNAに刻まれています。
今年、チームは生成AIに取り組み、大規模ブランドと小規模ブランドの両方において包括的な顧客サイクルを最適化します。次のような質問について考えています。 「あまり知られておらず、予算が限られているブランドに、関連性のあるユニークでカスタマイズされたキャンペーンを作るにはどうすればよいのだろう? 既存のお客様のためのファネル最適化について理解を深めるにはどうすればよいのだろう? セルフサービスで簡単にアクセスできる、どのようなツールを立ち上げて試験運用すればよいのだろう? クリエイティブビジョンを強化するために、新しいテクノロジーをどこで活用できるだろう?」 このようなトピックは広告業界では長年の疑問ですが、その「方法」は急速に変化しています。Amazon Adsでは、自費出版の著者などの小規模なお客様から、有名ブランドなどの大規模なお客様向けに、プロダクトに対する「キーターン」アプローチを構築しています。AIイノベーションは、どちらのタイプのお客様にとってもユニークで厳選された体験を促進しています。
Amazon Adsの科学者はその職種のどのようなところに魅力を感じていますか?
Amazon Adsの科学者が最も高く評価しているのは、彼らの技術やアプリケーションが機能するかどうかをリアルタイムで確認できることです。特にAmazon Adsでは、理論科学よりも応用科学を重視しています。そのため、Amazon Adsの科学者が技術やアイデアをテストして市場に投入し、テスト、学習、改良して全体的なカスタマーエクスペリエンスを向上させることができます。エンジニアリング、設計、商品化、流通のリーダーと密接に連携しながら、理論的な概念が実現する様子を見れば、科学者は自信をつけて新しい概念を実現するための幅広いキャリアを積むことができます。もちろん、その一環として「impact at scale」の理解が深まります。また、その過程で現実世界の懸念事項やトレードオフに取り組む上で、新しいプロダクトのリリースに実際に必要なことも分かってきます。
科学分野の仕事におけるAmazonの文化の影響について教えてください。
Amazonには、高いレベルのオーナーシップ、認知度、説明責任があります。Amazonの正式なリーダーシッププリンシプル(LP)ではありませんが、現実世界の懸念事項を踏まえてトレードオフを理解する能力は、Amazonが個人に求めているものです。科学者を採用する場合、私のチームメンバーはこのように考えます。「どれだけクリエイティブになれるか? 自分のビジョンを伝え、周りの人に呼びかけ、自分が達成しようとしていることを理解してもらえるか? 自分の過ちから学び、前に進むことができるか?」
Amazonのような組織で働くことは、学究的環境から直接やってきた科学者にとっては難しい場合があります。突然、締め切りや進行中の追加のコミュニケーションが、非常に短い時間枠に組み込まれます。一部の人にとっては調整が必要となります。同時に、新しいスキルを磨く大きなチャンスでもあります。厳密さ、基礎の適用、チーム間のコラボレーションや賢明なアドバイスを求めるときに手を挙げるタイミングを知ることには価値があります。私たちは、「Think big, Start small」という考え方を強調しています。これは、Amazonのプロダクトがどれほど多くのお客様に届くかを考えるときに解決するのが楽しい問題です。Amazonの仕事は、大変なこともありますがやりがいがあり、エキサイティングです。
Amazon Adsの科学者を採用する際に何を期待しますか?
レベル、プロダクトの種類、チームに応じて、さまざまなスキル範囲を期待しています。経験者レベルでは、過去の経験を活かしてAmazonのLPに結び付けることができる人材を探し求めています。たとえば、高いレベルで「Learn and Be Curious」と「Ownership」を持つことは、科学者がAmazonで成功する点で役立ちます。簡単に言えば、複雑な問題を解決する意欲のある、賢く、勤勉で、好奇心旺盛な人材を求めています。
また、Amazonの規模を理解でき、経験豊富なレベルで大規模な影響力を証明してきた人材も求めています。他の企業と比較した場合、私たちの仕事の規模を説明することは、潜在的な候補者に説明する概念の中でも、おそらく最も難しい点と言えるでしょう。私は入社するまでよくわかりませんでした。
優秀な人材を探す際の最大の課題は、コンピュータービジョンや光学エンジニアリングの適切な専門知識を見つけるなど、領域特化型のものである傾向があります。生成AIの分野では、企業が何を解決しようとしているのかにもよりますが、特定の種類の大規模言語モデルに取り組んだ経験のある科学者に注目する可能性はあります。しかし、Amazonでは、さまざまなバックグラウンドを持つ科学者に参加の機会を開いています。
科学者がAmazon Adsで働くためには、アドテックの経験が必要ですか?
必ずしもそうではありません。具体的な職種や、プロダクト開発においてチームがどの位置にいるかによって異なります。基本的なフレームワークを理解することは重要ですが、金融サービス、医療、学究的環境、大小のテクノロジー企業など、さまざまなバックグラウンドを持つ科学者を採用しています。もちろん、アドテックの分野で認められた科学者チームを指揮していく場合、以前の経験があればより早く一人前になれます。しかし一般的にAmazon Adsの科学者はさまざまな分野の出身で、ここで多様なキャリアを積んでいます。
Amazonの厳しい面接プロセスで候補者が成功するにはどうすればよいですか?
真剣に準備をしてください。レベルや経験にもよりますが、面接は5〜6時間で、LPと技術的能力の両方に焦点を当てています。候補者の準備としては、履歴書に概説した分野の見直し、ベースラインコーディングの復習、候補者が執筆または寄稿した出版物の見直しを勧めています。面接官は以前の研究経験をより深く理解することを望む可能性があるからです。また、候補者には既成概念にとらわれずに考えることをおすすめします。これまでの経験に基づいて面接官からの質問に答えることができない場合、「そのような問題に遭遇したことがない」と言っても構いませんが、それでも引き続き理論的な解決を試みてください。面接官が知りたいと思っているのは、あなたの考え方、そしてあなたのビジョン、経験、思考プロセスに基づいて、あなたがどのように振り返ることができるかという点です。達成したこと、影響を与えた分野、失敗や課題への対処方法に焦点を当てましょう。
Amazon Adsはどのように科学的な共同研究や成長をサポートしていますか?
Amazonの科学コミュニティは、Amazon Adsだけにとどまりません。Amazonでは科学をジョブファミリーとして確立しています。そして、社内外のイベントを通じて協力する仲間の大規模なネットワークがあります。社内では、科学分野の人材を対象とした機械学習カンファレンスを毎年開催しています。このカンファレンスは数年前から開催されています。業界全体で各チームが成し遂げていることを共有できる素晴らしいプラットフォームです。さらに、科学者のスキル向上やネットワーク拡大を目的とした、パネルディスカッションや技術に関する講演を定期的に開催しています。素晴らしいイノベーターによって、Amazonのチーム向けの講演がさまざまなトピックで行われました。その中には、今もAmazonのチームとのコラボレーションを続けている人もいます。
Amazonの科学 で私が気に入っているのは、Amazonが人材の採用をその通常の職種以上に考えていることです。Amazon Scholarsプログラムの拡大を支援するため、私はAmazonに入社しました。以前所属していたチームは、Amazon Scholarsをアソシエイトの教授や研究者にまで拡大するという偉業を成し遂げました。これにより、学究的環境に献身的に取り組むイノベーターは、夏季や長期休暇に、または年間を通じてパートタイムで、Amazonの科学者と協力して理論をテストし、応用を試すことができます。
素晴らしい新プロダクトの開始を成功させたチームをサポートしながら、科学分野で成功するキャリアの基礎を築きつつ、お客様にプラスの影響を与える仕事に参加できるというのは最高の経験です。